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地下鉄の改札に向かいながら、三人は振り返り、
「うわー、まだ追いかけてくるぞー!」
「悪かったー、許してくれー!」
さっきの男が、すごい形相と勢いで追いかけてくる――と三人には思えていた。
そして三人は怯えながら、地下鉄に乗った。
ホッとした二人に和夫が、なぜ彼を殺したんだ?――と訊くと哲也が、
「今朝、二人で食事に出た時、あの男と口論になり、人目の無い所で殴って殺してしまったんだ……」
「それで、僕に手伝わせたのか……」
三人は、ふと車内の後方を見て、
「おい、アイツ、まだ追いかけてくるぞ……」
「マズイな……どうする?」
「どうするって、次で降りなきゃ」
三人は、たまらず次の駅で降りると、地上に向かった。
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