強がり女

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 敦子は、溢れる涙とは裏腹に、声を押し殺して肩を震わせるのが精一杯だった。 (強がることしかできない私は、  臆病者の、馬鹿女……)  心の中でしか、素直になれない。  強がり女の頑なな心をとかすには、  彼女の不器用な素直さに気づける者だけなのかもしれない。
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