第三話 『encounter』

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エルヴズユンデは、射程に入った異形をことごとく叩き潰しながら、尚も進軍を続ける。 既に、最も先行している集団を除いて、異形はほぼ壊滅していた。 …だが。 「…く、先行集団との距離が遠い…!!」 そう、後続集団と先行集団の距離は、思った以上に開いていた。 …既に、先行集団は宇宙群の領域内へと入ってしまったようだ。 「こうなれば、何とか追いつき、アクセスで一気に片を付けるしかありませんか…!」 エルヴズユンデが、限界ギリギリまでその航行速度を上げる。 …宇宙群の領域内に入った。 確認できるのは、一つの宇宙だ。 異形の集団は、既に宇宙の内部に向けて侵入しようとしている。 「お願い、間に合って…ッ!!」 エルヴズユンデは異形の集団が内部に侵入する前に、ギリギリで…。 「…よし!!」 …追いついた。 射程内に入った異形をブラスターで叩き落としながら、ギルティアは言葉を紡ぐ。 「さぁ、長く続いたこの舞踏会も、クライマックスです!ワールドコア、アクセス…!!」 ギルティア達『鍵』は、宇宙群の核へとアクセスし、そこからエネルギー供給を受けて圧倒的な力を行使する事が出来る…ギルティアは、一気に勝負を決めようとしていた。 …だが。 アクセスの認証の為、自らの権限によって宇宙群の核へと接続しようとした次の瞬間、であった。
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