死花少女

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死花少女

一、 拝啓、おばあ様。お元気でいらっしゃいますか。貴方の愛しき孫、キャロリルルでございます。 ディヒテントス学園に入学し、早いもので三年が経とうとしております。明日から新学期です。女の身でありながら勉学などとは甚だしいと反対していた叔父さまたちに、おばあ様が勇猛果敢と立ち向かってくださったおかげで、わたくしはこうして、聡明で偉大な我が学び舎で、本日も粛々と知恵のページにノートを走らせるばかりでございます。先日はルバルトの「迷宮論」を学んだところでございます。人生とはかくも迷路である。彼の思想はとても興味深いものでしたので、次の帰省の時には必ずやお花し致しますね。 親友のラッホールとは相変わらず元気にしておりますが、実は一つ事件がありました。ラッホールの胸に咲いておりました芙蓉が、死花を散らしたのです。非死花同盟を結んでいた我らの友情にとうとうヒビが入るやもとおばあ様は危惧されるかもしれませんが、そんなことはありません。     
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