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精神が衰弱していく一方の私を心配する友人達は、皆勘違いをしていた。 日々弱まる原因が、元カレの死によるものと。 それなのに空気の読めない一人が私に言った。 「本当はあなたと寄りを戻すつもりだったんだって。彼女と別れてあなたとやり直そうとした矢先に、あの事件が起こったの…。彼女もまだ彼の死から立ち直れないみたいだから……あなたも当然よね」 背筋が凍った。 私への愛が残っていたあの人を殺してしまったのは、恐らく私。 私に奪い返された【あの女】が怨み憎んでいるのも、きっと私。 すぐに理解した。増え続ける赤い線の持ち主を。 そして私には新たな恐怖が生まれていた。 傷は左手首以外にも現れるようになっていたのだ。 この赤い線の出現は、いったい何本で終わるのか。 そして、その最終地点は果たして―――――  
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