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その男は私に言った。
たった一枚で世の中を変えてみせる力を持っている。
私が望むものは必ず手に入るのだと。
私が持っている禁断の秘密をたった一つ、その男が知ればよいのだと。
そう言って、私を呼び止めた男は
「すみません。写真撮らせてください。」
よくいる京都の観光客を装い、去っていった。
そして私が忘れかけた頃、私の写真の裏に連絡先が書かれたものが投函されていた。
それをみて、私は誘惑に負けた。
花街の禁忌を破ったのだ。
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