東京で生きる私

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反響を見たくて、最初は何気なく検索していた。 かわいい。 憧れ。 そんな言葉が並んでいて、とても感動した。 偽りの自分自身が、たくさんのひとに認められることで居場所を得たことにホットしていた。 どんなことをすれば、世間にインパクトが得られるのか、 最近はもっぱらそれが知りたくて、紙面に載っている自分の反響が知りたくて最近は毎日覗いていた。 ある日の私は、同じく。 読み進め、閉じようとしたその時だった。 「ワタシハお前の10年前のあなたの真実を知っている」 SNSのコメント欄の書き込みを見た手が思わず止まる。 まさか、 と自嘲気味に笑った。 今の私を知っている過去の人はもういない。 まさか。そんなはずはない。 ないのだと。 そう思って私はブラウザを閉じた。 気のせい。きっとだれかのいたずら。 そう思い込むことで自分を抑えることしかできなかった。
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