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「ハァハァハァ……」
何故私は走っているのだろう?
「ハァハァハァ…」
一体何から逃げているのだろう?
真っ暗闇の中をただ何かに追われる様に走っている。
「ハァハァハァ……」
これは夢なんだ。
間違いない。だって布団に入って、気づいたら、暗闇の中にいて、そして、今何から逃げている。
間違いなく夢で、酷い悪夢なんだ。
「ハァハァハァ……」
だが、疲労感とにじみ出る汗が妙にリアルで、思考結果と一致しない。
「ハァハァハァ……」
そして、この何に追われ、死を予感させる恐怖感。
私は走る。
夢とわかっていても走るしかない。
「ハァハァハァハァハァハァ……」
疲れてきた。
どうしよう……隠れ様にも隠れる場所が無い。
私は走り続けるしかないのだ。
せめて、マンホールでもあれば……
そう思った瞬間、目の前に街灯が一つ現れ
、蓋の開いたマンホールを照らしているのが見えた。
あっ!あそこに隠れれば…
私は、マンホールの前に立ち止まり、中を覗く。
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