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そして四時頃、二人はその廃屋敷にやってきた。
人目に注意しながら、進入すると――幸運にも(?)カギは開いていた。
「まるで私達が来るのを待ってたみたいね……」
「それなら好都合。ガチな写真が撮れるかも」
玄関からリビングにかけて、それほど荒れてはいない。
が、妙なことに暖炉があった。
「これって寒い地方の物なのに……」
彼女は何ヶ所かデジカメで撮影した。
「やっぱり、ゾクゾクするわね……」
「やっぱり、いるってこと?」
「多分……」
二人が2階に向かおうとした時……
ボーン…ボーン
「えっ、柱時計って……あったかしら……?」
「それに、今は四時のはず……」
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