一億玉砕

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現代の東京。人、人、人。 レストランにコンビニにあり余る食べ物。 走り回る各種の交通機関。 東京湾上空に、飛び上がって行く、ジャンボジェット。 ジェットの客の視点から、湾を出入りする大小の船がばら撒かれたように見える。 ジェットは雲に入り、視界が白く濁る。 雲の上に出る…。 と、零戦がジェットと平行して飛んでいる。 客「…零戦?」 日の丸を胴に染め抜いた、紛うかたなき零戦。 すうっと零戦はジェットから遅れ、視界から消える。 客「航空ショーでもやっているのかな」 突然、衝撃が走り、ジェットが大きく傾ぐ。 零戦がジェットの翼に機銃掃射を浴びせている。 たちまち、火を噴くジェット。 みるみる高度を下げ、湾に落ちて行く。 東京湾に浮かぶタンカーにジェットが落ち、火山の爆発かと見まごうばかりの火と煙を吹き上げる。 ジェットを撃墜した零戦、そのまま機首を曲げ、東京の街に突っ込んで行く。 雲の中から、すうっと何十機もの零戦が姿を現わす。 渋谷・スクランブル交差点 「戦争反対」と幕を広げている団体。 その向こうで右翼の街宣車ががなっている。 空の彼方にぽつんと零戦が現れ、みるみる大きくなる。 人ごみの上に機銃掃射が走る。
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