弟一章 一 俺とお前らの関係?

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浩太が冷たく突き放すと、岳が自宅にいるノリで襲い掛かった。    壮絶な叫び声が響く中、じゃれ合う2人を放置して、いかにもパーティーピーポーな見た目をしているチャラ男――砂井 純(すない じゅん)が口を開いた。 「おまえらは良いよなぁ。すぐにやれる女がいてよぉ……俺の大学なんてブスしかいねぇよ」 「看護学校なのに1人もいないの? 可愛い子」  黒縁のメガネをかけたイケメンこと――梅田 竜二(うめだ りゅうじ)が、ハイボールを一口含みながらそう言った。すると純は、手元のビールを一気に飲み干し声を荒げる。 「まったくいねぇよ!! 俺もありさみたいなけつでか女が欲しいなぁ~」 「けつでかって……うひょひょひょ」 「何笑ってんだよ? 粗チン下野? お前はかえでのおっぱいでも吸ってろ!」  説明を入れとくと、ありさとは竜二の高校からの彼女であり、下野とは俺たちの爽やかド変態イケメンの下野 智久(したの ともひさ)。    そして、かえでとはその智久の彼女である。  話の会話からわかるように、智久、竜二、それと岳には彼女がいる。そして、俺、純、浩太には彼女がいないというわけだ。  まぁ、純は彼女はいないが童貞ではない。これは重要なことであるからもう一度言っておく。純は童貞ではない――――ファック!!  俺は心の底から滲み出てくる怒りを押し殺すようにビールを飲み干すと、一息つくときに俺がいつも飲むコークハイを注文した。  そして、思い出すように言葉を放つ。 「そういえば、君たちは彼女とはどうなのよ?」  そう聞くと、3人揃って浮かない表情を零した。 「どうした……?」 「わっち、実は昨日から何故だが連絡がつかないんだよねぇ――――」 「ぇ!? 智久も? 俺もなんだよ昨日から」 「実は俺も…………」 「岳もっ!? 偶然だなぁ――――――」  どうやら3人とも連絡がつかないらしい。へっ。ざまーねぇなぁ――――とは思っちゃいけないよね? 「なんだよお前ら。だっせぇな~」  ぁっ。言っちゃったよチャラ男が。  純の言葉に3人はさらに暗い表情を深めてしまった。そのため、俺は慌てて話を逸らす。 「まっ、まぁ、大丈夫でしょう! それにしても、こうやって集まるのも久々だよなぁ……」 「去年の夏以来だよな?」
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