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何時の間にか元の席に戻った巨根の岳が返答する。ここで現在の状況を話しておこうか。
俺たちは元々北海道の田舎町で出会った。
歴でいえば小学校から高校までずっと同じという腐れ縁だ。
そして、今はそれぞれ違う大学に行き、20歳を迎えた夏休みの今、1年ぶりに地元の居酒屋で一杯やっているというところだ。
「そだそだ。それにしてもあの時からみんなかわらんなぁ~」
「あの時からっていうか、高校から全くかわんねぇよ。祖チン下野が彼女できたくらい
だろ? 変わったのは」
純はそう言ってビールをちびちび飲む智久にがんをつけた。それの何が面白かったのか一生理解出来ないが、浩太が突如気持ち笑い声を上げる。
「ぐふふふふふふ…………はぁ。つまんね」
「ひゃああああああああ! おっっぱい!!」
死んで欲しいくらい気持ち悪い叫び声を上げる智久に本気の肩パンを食らわす岳と竜二。智久は「あひゃっ」と言いながら崩れ落ち、純は爆笑する。
皆さんもわかっただろうか? 基本こいつら(俺以外)は頭が可笑しいのだ。ねじが飛んでいる。がはははっ――――ん?俺も可笑しいのか?
「此処は家じゃないんだぞ~。大人しくしろよぉ」
「うるせっ! コークハイばっかり飲みやがって!」
純は此方を指差しながらそう言った。
「いいだろ。俺は好きなんだから……」
「おんなかっ! お前はか弱い女かっ!」
「――――うぜぇなぁ。お前がそこまで言うならビール飲むよっ!」
「いいねぇ~。それなら早飲み対決だな! 勿論全員参加だぞっ!? そして負けてやつは――――――ともの粗チンをがんみするってことで」
反論しようとする智久を捻じ伏せ、純は親指を突きたて高らかにそう言い放った。
そして、皆のビールが運ばれてくる。勿論智久のもだ(笑)
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