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パン屋を出ると、達也が息巻いてきた。
「何でパン屋から出たんだよっ?まだ聞ける事があったんじゃないのかっ?」
縁は言った。
「これ以上ここで聞ける事は無い。それに、下手に話をややこしくする可能性があったからな」
桃子が達也を少し睨んで言った。
「君がそんなに、取り乱していると、店の老夫婦が必要以上に心配するからな……」
桃子に睨まれて、達也はシュンとなった。
瑠璃は言った。
「あまり手掛かりは無かったね……」
縁は言った。
「そうでもないぜ……」
達也は下を向いていた顔を上げた。
「何かわかったのかっ?」
縁は言った。
「さっきから思っていたけど……この道はほとんど車が通らない……それだけこの道は車が通るのに適していないと言える」
桃子が言った。
「車で拐ったとなると……さすがに目立つな」
縁は言った。
「防犯カメラを確認しないと……確証は持てない。だから、バイト先に急ごう」
4人は再びバイト先に向かった。
ファストフード店に到着すると、店内で今野を待つ事にした。
4人は適当にドリンクを注文し、テーブル席に座った。
店内はそこそこ広く、この時間帯でも店内は賑わっていた。
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