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縁は瑠璃に言った。
「雨家さん……今日のシフトって、わかる?」
瑠璃は言った。
「私……シフト表持ってるから、見てみる?」
そう言うと瑠璃は持っていた手提げ鞄から、A4サイズのシフト表を取り出し、縁に渡した。
縁は受け取ったシフト表に目を通した。
シフト表を見ながら縁は言った。
「青山さんのシフトは……正午から午後6時30分か……うん?この時間の出勤は青山さんだけだな」
確かにシフト表には、美香とだけが正午からで、後のバイトは午後1時からになっていた。
縁は瑠璃に言った。
「青山さんの今週のシフトは、全部正午から……シフトは誰が?」
瑠璃は言った。
「店長と副店長が決めてるよ」
縁は顎を撫でた。
すると、店にスーツを着た男性がやって来た。今野だった。
縁は今野に手を振って、席に呼んだ。
「今野さんっ!こっちこっちっ!」
今野は縁達の席に来ると、いきなり縁に文句を言ってきた。
「困るよ……縁君……いきなり呼び出して、防犯カメラのデータを持ってこいって……」
縁は苦笑いして言った。
「ごめんっ……こんな事は今野さんにしか頼めないからさ……」
桃子は言った。
「で、今野刑事……頼んでいた物は?」
今野は顔をひきつらせた。
「持ってきましたよっ!町内会に無理言ってねっ!」
今野は空いている席に着いて、SDカードを3枚差し出した。
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