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カードを受け取った縁は、自分のスマホに差し込んで映像を確認した。
映像は意外ときれいで、先程のパン屋付近の映像だった。
縁はスマホを操作しながら言った。
「このデータは青山さんの家から一番近いカメラだな……午前11時から正午までを、チェックしてみよう」
男女5人が1つのスマホに集まる、異様な光景がテーブルにはあった。
縁は言った。
「皆、寄りすぎ……3枚あるから、手分けしよう……」
縁はカード1枚瑠璃に渡した。
瑠璃は言った。
「じゃあ……これは、私と森谷君で」
瑠璃と達也は瑠璃のスマホでチェックを始めた。
縁と桃子が映像を見ていると、縁の見覚えのある女子が映った。
タイトなジーンズにTシャツを着た美香だった。
パン屋の方から歩いてくる美香の手には、パン屋で購入したであろう、ビニール袋に入ったサンドウィッチがあった。
縁は言った。
「青山さんだ……時刻は、11時28分か……」
すると、達也が言った。
「こっちも映ってるぜっ!美香だっ!」
瑠璃が言った。
「時刻は11時32分……」
結局残りの1枚にも美香は映っていた。
すると、縁は言った。
「やっぱりな……」
達也が言った。
「何がやっぱり何だよ?」
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