第八話 夏祭りと秋の訪れ

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カードを受け取った縁は、自分のスマホに差し込んで映像を確認した。 映像は意外ときれいで、先程のパン屋付近の映像だった。 縁はスマホを操作しながら言った。 「このデータは青山さんの家から一番近いカメラだな……午前11時から正午までを、チェックしてみよう」 男女5人が1つのスマホに集まる、異様な光景がテーブルにはあった。 縁は言った。 「皆、寄りすぎ……3枚あるから、手分けしよう……」 縁はカード1枚瑠璃に渡した。 瑠璃は言った。 「じゃあ……これは、私と森谷君で」 瑠璃と達也は瑠璃のスマホでチェックを始めた。 縁と桃子が映像を見ていると、縁の見覚えのある女子が映った。 タイトなジーンズにTシャツを着た美香だった。 パン屋の方から歩いてくる美香の手には、パン屋で購入したであろう、ビニール袋に入ったサンドウィッチがあった。 縁は言った。 「青山さんだ……時刻は、11時28分か……」 すると、達也が言った。 「こっちも映ってるぜっ!美香だっ!」 瑠璃が言った。 「時刻は11時32分……」 結局残りの1枚にも美香は映っていた。 すると、縁は言った。 「やっぱりな……」 達也が言った。 「何がやっぱり何だよ?」
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