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③
外に出た縁を追うように、桃子は立ち上がって、3人に言った。
「縁を見てくる……皆はここで待っていてくれ」
そう言うと桃子は縁の後を追って、店の外に出た。
外に出ると、店の外でキョロキョロしている縁がいた。どうやら何かを探しているようだった。
桃子は縁に言った。
「何を探している?」
「こんなとこには無いか……」
そう言うと縁は店の裏側に歩いて行った。
「まて……私も行くぞ」
桃子もその後を追った。
店の裏には従業員用の車が3台分駐車できる駐車場と、倉庫のような小さなプレハブ小屋があった。
縁はキョロキョロしながら呟いた。
「結構広いね……うん?あれか……」
そう言うと縁は店の裏口の側にあるゴミ箱を発見した。
縁はゴミ箱にいくと、蓋を開けて中身を物色している。
「うわぁ、汚ねぇ……」
はたから見ると異様な行動をしている、縁に桃子が言った。
「縁……何のつもりだ?ゴミ漁りなんかして……」
縁は桃子の声が聞こえているのか、いないのか……ゴミ箱を漁り続けている。
すると、縁の手が止まった。
「やっぱりあった……」
何かを見つけた縁はスマホのカメラで、それを撮った。
桃子は怪訝な表情で言った。
「何をしているんだ?」
縁は言った。
「うん……ちょっとね」
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