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ゴミ箱を片付けて蓋を閉じると、次に縁はプレハブ小屋を見た。
「何の小屋だ?」
縁は小屋に近づき扉を確認した。
「鍵が掛かっているねぇ……」
縁の言う通り、扉には南京錠が掛けられていた。
桃子は言った。
「物置小屋か?」
縁は顎を撫でた。
「なるほど……」
すると、縁の携帯に着信が入った。
縁がスマホを確認すると……瑠璃からだった。
「もしもし?」
スマホ越しに瑠璃が言った。
「何処へ行ったの?ぜんぜん戻って来ないから……」
縁は瑠璃に平謝りをした。
「ごめんごめん……あっ、そうそう……雨家さん」
「何?」
「今野さんと青山さんの家に行ってくんない?達也も連れて……」
「別にいいけど……新井場君と小笠原さんは?」
「俺と桃子さんは、まだ調べる事があるから……あっ、そうそう……今日変わった事なかった?」
急に質問された瑠璃は、少し考えて言った。
「変わった事……そう言えば、今日は仕事がスムーズだった気がする」
「スムーズ?」
「うん……何でかわからないけど、確かにスムーズだった」
縁は口角を上げた。
「そう……ありがとう。それともう1つ聞かせて」
「何?」
「青山さんの家は店から見て東……従業員で東から来ている人はいる?」
「私の知る限りは……いないよ……」
「そう……わかった。ありがとっ!んじゃ今野さんをよろしく……」
そう言うと縁は無理矢理電話を終えた。
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