第八話 夏祭りと秋の訪れ

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ゴミ箱を片付けて蓋を閉じると、次に縁はプレハブ小屋を見た。 「何の小屋だ?」 縁は小屋に近づき扉を確認した。 「鍵が掛かっているねぇ……」 縁の言う通り、扉には南京錠が掛けられていた。 桃子は言った。 「物置小屋か?」 縁は顎を撫でた。 「なるほど……」 すると、縁の携帯に着信が入った。 縁がスマホを確認すると……瑠璃からだった。 「もしもし?」 スマホ越しに瑠璃が言った。 「何処へ行ったの?ぜんぜん戻って来ないから……」 縁は瑠璃に平謝りをした。 「ごめんごめん……あっ、そうそう……雨家さん」 「何?」 「今野さんと青山さんの家に行ってくんない?達也も連れて……」 「別にいいけど……新井場君と小笠原さんは?」 「俺と桃子さんは、まだ調べる事があるから……あっ、そうそう……今日変わった事なかった?」 急に質問された瑠璃は、少し考えて言った。 「変わった事……そう言えば、今日は仕事がスムーズだった気がする」 「スムーズ?」 「うん……何でかわからないけど、確かにスムーズだった」 縁は口角を上げた。 「そう……ありがとう。それともう1つ聞かせて」 「何?」 「青山さんの家は店から見て東……従業員で東から来ている人はいる?」 「私の知る限りは……いないよ……」 「そう……わかった。ありがとっ!んじゃ今野さんをよろしく……」 そう言うと縁は無理矢理電話を終えた。
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