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桃子は言った。
「今野刑事達と別行動をとるのか?」
縁は頷いた。
「ああ……今野さんには青山さんの親に、事情を説明してもらわないと……そのためには雨家さんも一緒のほうがいい……それに……」
「それに?なんだ?」
縁は苦笑いをした。
「達也はこっから先はいないほうがいい……取り乱す展開が目に浮かぶ」
桃子も苦笑いをした。
「なるほど……それは言えてるな」
「だからこっから先は……いつも通りさ……」
そう言うと縁は裏口から店に入った。
裏口から店に入ると、廊下があり、すぐ左側にドアがあった。
縁は躊躇う事なく、そのドアを開けた。
中に入ると、どうやら休憩室のようで、大きなテーブルがあり、そこに男性が2人座っていた。2人とも制服姿だったので、おそらく従業員だろう。
1人は縁と同じくらいの身長で高さはあまりないが……肉付きがよく、太っていた。もう1人は身長が高いが、細身だった。
細身の男性がキョトンとして言った。
「何ですか?あなた達は?」
縁は言った。
「青山美香さんの友人です……」
太った男性が言った。
「美香ちゃんは……今日は休みだけど……」
縁は言った。
「知ってますよ」
二人の男性は、この状況に理解できていないようだった。
細見の男性が言った。
「どういったご用件です?」
桃子が言った。
「青山美香が行方不明になった……」
桃子の言葉に、男性2人は驚いた様子になり、細身の男性が言った。
「ゆ、行方不明って……どう言う事です?」
縁は言った。
「そのままの意味ですよ」
太った男性が言った。
「無断欠勤をするような娘じゃないから……おかしいと思ったが……警察には?」
縁は言った。
「警察が現在捜索中です……」
細身の男性が言った。
「では、あなた方は?」
縁は言った。
「青山さんの同級生の、新井場です……で、こっちが」
縁が手を差し出すと、桃子が言った。
「小笠原だ……」
太った男性が言った。
「店長の高木(たかぎ)です……ここには何をしに?」
縁は口角を上げて言った。
「もちろん青山さんを探しに……」
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