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「仕方ないよ、呆けちょるんじゃけ。」
私はそう言いながらも、内心ショックでした。
そして、私は、あの日の核心へと、母の一言で導かれてしまいます。
「なあ、何であんとき、死なんかったん?」
いきなり母が私に、帰り際に言葉を投げかけてきたのです。
私が驚いて、母の顔を見ると、ニタアと笑いました。
別人のようでした。
もしかしたら、母は、あの時も、別の何かに支配されていたのではないのだろうか。そして今、母は、完全に、あの誰かに支配された。
そんな気がしてならないのです。
その日から私は、母には会いに行っていません。
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