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さらに真知子は何度もボタンを押してみた。
しかしエレベーターが下りる気配はなかった。
「おかしいな……。故障かな……?」
真知子は仕方なく、またケータイを出して千恵子にかけた。
が、今度はつながらなかった。
「もういいや。5階なら階段で行こう」
奥を見ると『非常用』とあるドアがあった。
押してみると、少し重かったが開いた。
「大丈夫じゃん。行ける行ける」
階段を順調に上って行った。
その階段は薄暗く、妙にシーンとしていて、気味が悪かった。
「少し大変かも……」
2階……3階……と上りながら、
「雨もう、やんだかな……? 帰りも降ってるとやだな……」
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