第2章 遭遇

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「…17歳だ」 さっきは気づかなかったが声まで高くなってる… 認めたくはないが27歳と言ってもこの見た目では信じてもらえないだろう。元々年齢より若く見られてたし、むしろ14~15歳ぐらいに見られてもおかしくないだろう。 ナルの奴め、次会ったら殴ってやる。 「お、男なのかい?!すまない、髪も長いし綺麗な顔してるから女の子かと思ったよ…でも17歳はまだ子どもだよ、気持ちはわからなくもないけどね。」 やっぱり勘違いされてたか…にしてもこのおっさん、一応俺を心配してるみたいだな、まぁ好奇心と半々ってとこか。 俺は改めておっさんをちゃんと確認する。 目鼻立ちはくっきりしており、彫りが深い。 肩幅は広く、がっしりした体格をしている。 背筋もぴんと伸びており、精悍な顔つきも伴って、堅物そうな雰囲気があるが目つきは優しく、温かかった。 口元には微笑みを浮かべており、こうして向き合っていると不思議と安心感がある。 話す時も俺に対して敵意がないのを見せるためにあえてゆっくり優しく話しているのだろう。 得体の知れない俺を刺激しない意味もあるのだろうが。
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