第2章 遭遇

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ダンディーだし、まさに大人の男って感じだな。 俺もこんな男らしい顔に産まれてたらなぁ… と、思考が少し脱線しかけたところでおっさんが口を開いた。 「言いたくないなら無理には聞かないが、名前ぐらいは教えて貰えるかな?おっと、人に名前を聞くときはまずは自分からだね… 私はグラン=アルフォード。この先のイスで貿易商を営んでいる。」 貿易商か、人当たりが良いのは職業柄か。 向き合うと感じる安心感も、おそらく多くの人間と関わる貿易商という仕事の中で磨かれたものだろう。 初対面の人間に良い印象を与えるに越したことはないからな。 イスってのが国なのか街なのかはわからないが、この先ってことはここはイスに向かう街道の近く、ってことか。
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