第2章 遭遇

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初対面の俺にそんなことまで言っていいのか?俺が記憶喪失を装った強盗だったらどーすんだ、まぁそんな回りくどい小芝居をするような奴はいないだろうが。 だが、何もわからずに放浪するよりはしばらくどこかに身を置いて、この世界のことをある程度理解する必要がある。 「では、お言葉に甘えてしばらく厄介になります。」 断られると思っていたのか、俺の言葉を聞くなりグランはパッと顔を輝かせて笑った。 「歓迎するよ、レインくん。それとそんなにかしこまらなくて構わないよ、呼ぶ時もグランでいい。」 俺としては堅苦しいのは嫌いだしその方がありがたい。
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