第2章 遭遇

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「ところで、何で初対面で、しかも何もわからない俺にここまで良くしてくれるんだ?」 「そ、それはだな、私の個人的な理由というか、何というか…」 なんか歯切れが悪くなったぞ。人の良さそうな顔の裏で何か企んでるのか。 「その…君には全く関係ないんだが、私は妻に先立たれていてね。 君はヘレナの…妻の若い時にそっくりなんだ。」 俺は無言で後ずさりしていた。 「…おっさん、いくら独り身になって寂しいからって…俺をどうするつもりだ?!俺は男だぞ!!」 「ち、違う!誤解だ!別に変な意味はない! なんでそんな発想になるんだ!?」 わかってまーす。ちょっとふざけただけデース。 俺がニヤニヤしているとただの冗談ということがわかったのか、グランは大きく溜息をついた。
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