第3章 初めての…

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俺が考えていると傷男が相変わらずの下卑た笑みで、なにか言いだした。 「見たところおっさん、貴族ではないよなぁ?森の中でこそこそガキと逢引か?女房が悲しむぜぇ?」 挑発してグランを怒らせる、そして怒りに任せてグランが向かってきたところを迎え討つつもりなのだろう。 子供騙しだが意外と考えているみたいだ。 だがちょっと待てよ… 「おい傷男。」 いきなり俺に話しかけられて面食らったのか、傷男は目をパチクリさせる。 「俺は男だ、女じゃない。それとお前の下卑た面を見てると吐き気がする、今すぐ消えろ。」 いきなりの俺の暴言に今までニヤついていた野盗達はキョトンとしている。そしてこれにはグランも驚いたのか固まったまま俺を見ている。 「…クソガキ、口のきき方を教えてやらなきゃいけねぇみてぇだなぁ。」 どうやら癇に障ったらしい。相変わらず口元はニヤついているが目が笑ってない。 「男でもかまわねぇ、そんだけ綺麗な顔してりゃぁ需要はあっからな。変態野郎におもちゃにされて、死ぬよりきつい目にあうことになるぜ。」 傷男の言葉がきっかけになったのか、周りの野盗達も剣を構えながらジリジリと包囲の輪を縮めてきた。 距離は大体3m。
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