がれきの海

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 ぼくらの仕事は、とても簡単な仕事だ。 その絶望にもすがりつきたいと願う人たちに、絶望をプレゼントする。  絶望というもののかたちを思いうかべるとすると、人それぞれ違うものをかたち作るかもしれない。 けれども、このがれきの海にはじめて訪れたものたちは、絶望というもののいちばん典型的な見本をすぐさま目の当たりにする。 絶望は希望があってこその絶望だ。 つまりそこにあるのは、99%の絶望と1%の希望。 ぼくらの仕事は、99%の絶望を売って、1%の希望を夢見させる。 そう、とっても簡単な仕事。
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