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そして今、また一本のか細い屋台骨が、ポッキリと折れようとしていた。
「仕事なめてんのかテメエは! そんな日程でモノが届く分けねぇだろ! 脳みそ詰まってんのか!?」
オレはいつものように課長に怒鳴られていた。
これは愛のある怒声だからパワハラではないらしい。
「てめぇのせいで納期狂いまくりなんだよ、カレンダー読めるか? 小学生でもわかってることだぞ?」
「私は受注前に確認しました! 翌月に回そうとしたところ課長に今月組み込むように命令されたんです」
「オレがそんなトチ狂ったこと言うかよ。自分は悪くないって言いてえのか? そんな無責任なやつは要らねえ! 辞めちまえ!」
毎日こんな調子なので、指示や変更がある度にキチンとメモを取っていた。
それには、オレが口答えした内容そのままが書かれている。
こいつは忘れているのか、それともミスを擦り付けようとしているのか。
どちらにせよ、オレにとってはロクな事にならない。
「もうお前には頼まない。表でビラでも配ってこい。あとお前の席の私物も片付けておけよ」
暗にクビの宣告を受けてしまった。
ひとしきり怒鳴られたあと、席に着こうとしたらまた怒鳴られた。
比喩じゃなくて本当にビラ配りに出されるらしい。
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