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~尊敬の表れ~
魔法使いの弟子になってから、既に2ヶ月が経過しようとしていた。
師匠の指導のもと、私はひたすらに魔法を覚えた。
初級と中級を取得し、残るは上級魔法のみとなった。
でも、今の私には魔法よりも別の問題を2つ抱えていた。
1つは大学の成績だ。
魔法のレッスンに明け暮れたせいで、すっかりと成績(花木の授業は別)が落ちた。
とにかく、これを打開するには勉強あるのみ。
奇しくも上級魔法の一つ『幽体離脱』を取得した私は、花木の授業中に肉体から離れて、魂は図書室で勉強をするという反則技を使った。
ちなみに『幽体離脱』でカンニングも可能だが、それをしたら破門だと師匠に言われたのでやっていない。
それでも勉強が進まない時は、早苗や師匠が手伝ってくれた。
魔法以外で師匠に教わるのは正直、おかしな感じだったが、魔法を教わる時の様に優しく教えてくれた。
その師匠が今、2つ目の問題となっていた。
なんだが分からないけど、師匠の顔を見てると自然と目を逸らしてしまう。
そして、胸が熱くなる。
熱くて……苦しい。
更に心臓の鼓動は大きく鳴り響いていた。
――これはひょっとして……
恋……なの?
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