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今、俺の目の前にフワフワと宙に浮かんでいる人物は正しくエルフィナだ。
凛星の姿をしていない紛れもない生前の時の姿をした大魔女だ。
恐らく『魂の離縁』と言うのは、肉体と魂を分離させる魔法なのだろう。
そして凛星の肉体から無理矢理、引き離された大魔女は、かなりご立腹のご様子であった。
エルフィナは物凄い眼光で俺に睨みつけていた。
正確には俺の隣で倒れている三上さんに対してだが、裏切った俺も同様だろう。
エルフィナは再び、凛星の身体に入ろうとこちらへ突進してきた。
――やばいっ!やばいっ!やばいっ!やばいっ!!
俺は逃げようにも足が竦んで逃げられるずにいた。
そして、もうまもなく俺の方へとやって来たその時であった。
巨大な壁がうねりと共に、下から天井まで上がる様に出てきた。
そのお蔭で、エルフィナの脅威から逃れる事ができた。
更に壁は右や左、そして、後ろにも出てきて、大魔女を包囲した。
俺はホッと胸を撫で下ろすと、誰が壁を作ったのか辺りを見渡した。
すると、遠くからこちらへ走ってくる人影が見えた。
エルファイヴの首領、真田さんだ。
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