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「師匠は無事かっ!?」
真田さんは血相を変えて、駆けつけて来た。
「な、何とか……」
俺は何とも言えない状況で曖昧な答えを出すしかなかった。
「そうか……君が鷲見君か?」
「は、はい」
「君とは初めてだったな?真田だ」
「す、鷲見です」
「ゆっくり、話をしたいところだが、まずは彼女をなんとかしないと」
俺と真田さんは軽く挨拶をすますと、エルフィナを囲んだ大きな壁へと目を向けた。
「じょ、成仏とかできないんですか?」
「無理だな……彼女のここへの未練が大きいからな」
(だとしたら、方法は一つ)
すると俺達の会話に恭華が入ってくると、真田さんの方を向いた。
(真田さん。頼んでおいた物は?)
(ああ。だが、こんなんでいいのか?)
真田さんは内ポケットから、可愛らしいウサギのぬいぐるみを取り出した。
(上出来よ。無害の物であれば大丈夫よ)
(末娘と交渉して、なんとか手に入れたんだ。失敗したら困る)
(失敗しないように祈る事ね。さっ、始めて頂戴)
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