第15話 暗黒の渦

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三上さんの気迫に圧倒された俺はもう何も言えなかった。 そもそも、俺が言ったところで作戦が覆る訳ではない。 それに三上さんの言う事にも納得がいった。 失明して魔法使いの盾となったこの哀れな先輩は、凛星を快楽の道へと誘ったヤリサーメンバーの1人だ。 憎むべき相手なのだ。 前に真に謝る者がいたら、許してやれと凛星に言ったことがあるが俺自身はどうなのだ。 許せる事ができるのだろうか…… 「お前1人が背負わなくてもいい」 自問自答しながら顔を俯いてると、三上さんの声が聞こえた。 顔を向いてみると彼はいつの間にか、俺の傍から離れており背を向けていた。 既に暗黒の渦へと立ち向かおうとしていたのだ。 「この所業、全て俺が背負う。だからお前は凛星の隣にいてやれ」 三上さんは優しく俺に言い残すと、愛弟子を救いに走り去った。
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