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恭華さんの最後の一言に心が傷んだ。
俺は目の前にいながら、彼女の強行を止めることができなかった。
だが、もし止めることができても、凛星はどっちを選んだのだろうか……
復讐か善意か……
俺が凛星と出会った当初、彼女は復讐の為に生きていた。
その為には手段をいとわなかった。
毎日、他人の頭の中に入っては脅したり、悪夢を見せたりする事もあった。
恐らく、彼女自身は暗黒の渦に巻き込まれても仕方がないと思ったに違いない。
だが本当にそうだろうか……
本当に凛星は復讐がしたいが為だけに魔法を習ったのだろうか……
しかし、俺は信じたい。
あの娘も自分の力を人の為に役立てようと思っていた事を……
もし帰ってきたら、さっきの事を話してあげよう。
もうエルフィナの声に従う必要ないんだ。
きっと凛星は心を入れ替えてくれるに違いない。
何故なら彼女は………
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