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すると突然、暗黒の渦から動きがあった。
終始、ドス黒くうごめいていた渦から一筋の光が差し込んだのだ。
恐らく、三上さんの合図だろう。
(出番が来たようね)
その光を見た瞬間、恭華さんが早速、動き出した。
彼女は大蛇の首をゆっくりと地面につけ、そのまま口を大きく開いた。
(今よ。来なさいっ!!)
誰かに声をかけているのだろうか、恭華さんはここに来るように促した。
すると、口の中から4人の若い女性達が次々と出てきた。
暗黒の渦や大蛇に驚く者もいたが、俺も彼女達の登場に驚いた。
全員、面識はないが見た事ある顔ぶればかりだからだ。
1人は凛星の友達、早苗さんだ。
彼女は合コンの幹事をしていたから面識はある。
他の3人は凛星から見せられたある写真の事を思い出し、それで分かった。
この人達はヤリサーの女性のメンバー達だ。
俺が驚きを隠せぬまま、恭華さんに尋ねた。
(ど、どうして、彼女達がここに?)
(彼女達がこの戦いの切り札よ)
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