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「どうやって奴と会った?」
その顔が怖くて、私は師匠の質問に中々、答えられなかった。
「えっと、それは」
「どこだっ!?」
師匠は怒鳴り声を上げて、もう一度だけ聞いた。
「い、意識の招待……です」
私は泣きそうな声で答えた。
答えが分かると師匠は落ち着きを取り戻し、1回だけ深呼吸した。
「そうか……怒鳴ってしまってすまない」
師匠が私に謝ると、支店長室は長い沈黙に包まれた。
しかし、その沈黙を破ろうと口を開いたのは意外にも師匠の方だった。
「俺には3人の弟子がいる。1人はお前。2人は“暗黒の渦”に飲み込まれたしがない刑事。そして3人目が真田だ」
すると師匠はリモコンを宙に浮かせ、テレビをつけた。
今の時間帯はどのチャンネルもニュース番組をやっていた。
私はテレビのニュースを見て、唖然となった。
そこにはカメラに向かって、愛想よく手を振りながら歩いている真田さんが映っていたからだ。
更に真田さんの周りを囲むようにSPらしき黒スーツの男達も一緒に歩いていた。
そして、ニュースの内容に私は更に驚愕した。
「来月開かれる予定の日朝首脳会談。その調整の為、真田外務大臣が今日夕方、羽田空港から飛び立ちました」
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