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~闇色の魔女~
凛星を帰らせた後、俺は家に帰った。
俺の家は50階建ての高層マンションに住んでいる。
2LDKで一人暮らしには勿体ない広さだ。
しかし、最近は仕事と弟子の面倒で家に帰れない日々が続いた。
久しぶりに帰る我が家だが、寛いでる暇は俺にはなかった。
今夜中に目を通さなければならない書類があるからだ。
でも、その前にエリックのご飯だ。
「おーい、エリック。ご飯だぞぉ」
俺はキャットフードの入った器を手にしながら、部屋に居るはずのエリックを呼んだ。
すると、俺の呼びかけに一匹の白猫が、ひょこっと現れた。
「ほら、いっぱい食べろよ」
器を床下に置くと、その白猫は美味しそうに食べ始めた。
勿論、白猫の正体は豹から元に戻ったエリックだ。
「美味いか?」
「ニャァン」
「そうかそうか。それは良かった」
俺はそう言いながら、エリックの頭を撫でた。
――可愛いなぁ……
仕事で疲れた時、辛い時、この笑顔に何度も救われた。
普段は豹の姿でいるが、俺と凛星の前では元の白猫の姿で俺達を癒してくれていた。
いや……もう1人いたんだ。
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