望まれない命

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「こんな服を着るのは初めてです、今までは余った布を繋いだ物だけでしたので、凄く嬉しいです」 「ふんっ、あんなものを着られていては私も気分が悪い。美しい女子には美しい服を着せるのが当然だろう」 「今自分の鱗が美しいって言ったのと同じですよ」 「……ふんっ」 ドラゴンの手がひっくり返されて、湖に落水する。 はっはっはっはっ、と大きな声で笑うドラゴンの目に、私は力一杯水を浴びせる。 目をぎゅっと瞑って声を上げたドラゴンは、私の下で手を掻き回して、湖に意図的に渦を作る。 それに呑み込まれた私は、ぐるぐると回って渦の中央に引き摺り込まれる。
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