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千変の百鬼将
戦闘が始まった直後、明らかにミドガルが押されていた。
レーヴァテインは次々と姿を変えて、間合いに合った戦い方でミドガルを追い詰めていく。
ミョルニルは私に最適化された武器の為、所持者ではないミドガルに、ミョルニルは真価を発揮しない。
「くっ……流石にレーヴァテインを持ったガルドナル相手に、人の姿では当然無理だったみたいですね~」
「出すなよ、ミドガルにはこの国で働いてもらう。ドラゴンと絶対にバレるな」
何とか気力を振り絞ってドラゴンの姿になり、爪で牽制してミドガルを口の中に入れる。
翼を羽ばたかせて地面を思い切り蹴って、城の中からなんとか抜け出す。
暫く飛んでいると、力が入らなくなって徐々に高度が下がる。
耳に入ったのは馬が地を駆る音が響き、尻尾に矢が突き刺さる。
「爆発した矢に尻尾を持ってかれたか、すまぬが落ちるぞミドガル」
「近くに湖があります、そこに人型になって落ちて下さい」
目視で湖を確認して、翼を動かして軌道修正をして、墜落寸前に人型になってミドガルを抱きしめる。
ミドガルの頭をお腹に当てて、弾頭のように覆い被さって着水の衝撃を背中で受ける。
少し沈んでからミドガルに抱えられ、水面に引っ張られる。
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