02,一方通行【ジョバイロ/ポルノグラフィティ】

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「私に今、恋愛ものって書けるかな」 「は?」 担当編集者が思わず漏らしたその返答に藍は苦笑する。 「先生、お願いですから真面目に」 「うん。でもね」 「分かりました。次は恋愛ものにしますから。というか、恋愛を絡めてもいい、という内容にしますから」 ホラー小説作家が突然恋愛ものを書きたい、というのは、なかなかのハードルであったらしい、と藍はため息をついた。 といって、恐らく今の藍にかけるものは、彼への溢れんばかりの一方通行の想いをひたすらに綴った、ひどく自己中心的な内容のものだろう。
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