41 あんた専用のコーヒー牛乳

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「大丈夫かな、花織課長」  荒井さんが不安のあまりぽつりと口にするほど、要はしんどうだった。途中、何か書類に不備があったのか慌ててデスクに戻ってきた要の横顔は明らかにきつそうで、眉間の皺は今までで一番深く刻み付けられていた。  呼吸するのすら大変そうだった。 「あ、庄司さん」  荒井さんが俺を呼ぶ。内線がかかってきたんだと思った。こんな要が大変そうな時に俺は自分の仕事なんて全然集中してなくて、この電話も邪魔に思えて仕方なかった。 「あの、な、なんか、お客さんが応接に庄司さんを呼んでます。えっと、今、花織課長が応対しているお客さん」 「は?」 「至急、来て欲しいって」  なんだろう、ものすごくイヤな予感しかしなかった。
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