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当時も私は小学生だったが、母親から聞かされていた為に当時は家庭が苦しかった事くらい、分かっていた。だから、ワガママは言わない、欲しい物も我慢する。そう、育てられてきたのだ。
弟も…我慢するところはして貰わないと、ワガママ放題に育ってしまう。…そして、私だけ我慢するのは嫌だったのだ。…なんで、弟だけ…って。
私が産まれてからも、可愛がってはくれた。
しかし、弟が産まれてからそうもいかなかった。
だから、私がしっかりしなきゃ…お姉ちゃんなんだからと、いつしかそんな感情が芽生えていたのだ。
「意地悪でけっこう…ほら、またパキッてするヤツ買ってあげるから。」
「やー!今日はこれが良いのぉ!」
「ワガママ言わないの!この前も欲しい物買ってあげたんだから一回くらい我慢してよ!!」
一生の中で一度だけ、怒ってしまった。
私はその後、お詫びにアイスを好きなだけ買ってあげた。弟はぐずっていたけど、これで良かったのだって思った。
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