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「ねぇ、良かったらコンビニ行かない!?近くに出来たんだ。」
そう言われてクラスメートの義人(以降義人)に連れて来られたのは、昔通っていたのと造りが似ているコンビニ。
見た瞬間、涙が出てきた。
「義人…」
「えっ、なんで泣いているの!?」
「何でも、ないわよ。」
慌てる義人に、笑顔で答える。
コンビニは、全国に似ている外装なんてあっても当たり前。ここがそうだなんて確証はない。
だけど、私は分かるのだ。
「いらっしゃいませー♪」
「えっと…これこれ!僕、これが欲しかったんだ!この、パキッて半分こするヤツ!」
ここが、きっとあの日のコンビニで…無くなったと思ったのは、移動したからなんだって事が。
はしゃいでアイスを見せてくる彼を見て私は思った…これからは、この“義人”が弟の代わりに想い出を作ってくれるんだって…
(終)
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