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 楽器を弾き、歌唄う者が居た。  常に明き、清らなる者が居た。  正しい者には幸いを、(あやま)てる者には教えを授ける者が居た。  風を同志とし、軽やかに飛び回る者が居た。  己の身を削ることなく、優しさを与え続ける者が居た。  日向の光を抱く者が居た。  月の光を抱く者が居た。  彼ら、酒を大いに好み、屡々(しばしば)竹林にて清談(せいだん)を交わした。  そこはまるで、遠い銀と紫の世界のようであったという。
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