1人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
序
楽器を弾き、歌唄う者が居た。
常に明き、清らなる者が居た。
正しい者には幸いを、過てる者には教えを授ける者が居た。
風を同志とし、軽やかに飛び回る者が居た。
己の身を削ることなく、優しさを与え続ける者が居た。
日向の光を抱く者が居た。
月の光を抱く者が居た。
彼ら、酒を大いに好み、屡々竹林にて清談を交わした。
そこはまるで、遠い銀と紫の世界のようであったという。
最初のコメントを投稿しよう!