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さっきからずっと質問のオンパレードだ。倉知はキラキラした目で俺を見ている。鉄板の上で湯気を上げているお好み焼きを一瞥してから言った。
「クイズ、加賀さんの高校時代の部活はなんでしょう」
「クイズですか」
倉知は楽しそうだ。純粋な奴で面白い。
「運動部ですよね」
「うん」
じっと俺を見て、思案している。
「野球部とサッカー部ではないと思います」
「ひとまず正解」
「水泳でもないし、陸上ですか?」
わけもなくギクリとした。
「やべえ、お前なんなの、名探偵? エスパー?」
「当たり?」
「なんでわかったんだよ、俺、透けてる?」
自分の体を撫でさすって怯えてみせた。
「いや、野球とサッカーしてきた人間の体型じゃないと思って」
「体型」
なるほど。野球は尻がでかくなるし、サッカーは足が短くなる。と言われている。本当かどうかはよくわからない。
「あ」
倉知がハッとして声を漏らし、赤面した。
「すいません、別にそんなにじっくり見てたわけじゃ」
「何を今さら。毎朝見てたんだろうが」
倉知は目を伏せてから、お好み焼きに気づき「もう返していいです」と言った。
「よし、種目当てたらご褒美な」
ヘラを使い、片手でひっくり返しながら言うと、倉知が「え?」と顔を上げて固まった。なぜだろう。無性にからかいたくなる。
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