奇妙な事件

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次にあの奇妙な事件に遭遇したのは仕掛け網で漁を業「なりわい」としている漁民だった。仕掛け網をおいている漁場にいつものようにいくと、漁民生活が長い彼らでも俄かには信じられない光景が広がっていた。 ありとあらゆる魚が死んで浮いているのだ。仕掛け網を引き揚げると、魚のみならず貝、タコ、みたこともない魚、生物・・・・・・おそらくは深海にいるため、みることは決してないだろう生物が死んでいた。 これらもまたすべてあのウミドリのように体中の体液をとられたようで、海中にいたにもかかわらず、干からびていた。 こんなことが続けば漁業ができず自分たちの生活ができないと漁民からの声をその漁協の組合長は耳にし、対策を打ってもらおうと考えた。 この地域の漁協の組合長から大臣要望がすぐにいった。ここからの政策立案から政策実行は何事も遅々として進まない国政だが、この地域出身の農林水産省のドンと評される田中議員の圧力が大きかった。 緊急対策が水産庁によりすぐに海洋生物の専門家、未知なる病気として医療班、某国からの未知の生物兵器なども想定されるため防衛省、科学捜査班などから構成される大規模な組織が編成されこの問題に取り組むことが決まった。
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