3 夫の妙案

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「と、こういうワケでございまして。  おや貴彪様、どうなさいました?  少々血色が良すぎるようですが…」 「後藤田ぁ…キサマ、後で覚えとけよ」 「それはそれは…胆に命じておきましょう。それよりも、よろしいのですか?奥様の方のご様子が…」  爆発寸前の低い声を、サラリと受け流した後藤田さんは、チラリと視線を足下に向けた。 「ん?  み、美咲っ!?」  彼が慌てて席を立ち、机を回りこんで駆けよってきた。 「あは、ハハハ…」  その時の私はといえば…  机と椅子の間にヘナヘナとへたり込み、絨毯の上にグニャっと熔け落ちてしまっていた。  フワフワと宙に浮くような足取りで、渡された鍵の部屋へと向かった私は、入るなりドサッとベッドに倒れ込む。  ここへ来るまでの憂いは、もうすっかり消えていて、  ニヤッ。  我慢しようにも、頬が勝手に緩んでしまう。  全くもう、彼ったら。  彼ったら____
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