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「タカトラさ~ん、タカトラさん。
時間ですよう、早く起きて下さいよう」
眠たい目を擦り擦り、私は隣で眠る彼を揺り起こした。
「う……ん…わかってるよ、美咲。
おやすみ…ん」
うっすらと瞳を開けた彼は、幸せそうに微笑むと、再び眠りについてしまった。
「あ~もう。
全然分かってないじゃないですか!コラッ、起きなさいっ、起ーきーてー。
起きろったら起きろーーーッ!!!」
「………ウルサイな…」
ようやく起き上がった彼は、ムッスリと不機嫌な顔をして、私をジロリと睨み付けた。
うごっ。
怯みつつも、私だって負けてはいない。
ピンと背筋を伸ばすと毅然として言い放った。
「確かに。ゆうべ2件の接待をこなした貴方は、3時間しか睡眠が取れませんでした。
その上、貴方って人は…ゴニョゴニョ。
で す が!
今日は大事な約束があるから、きっかり7時には起こすようにと、執事の後藤田さんからキビシク仰せつかっていて___きゃっ」
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