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「で?守備はいかがでございましたか」
「……聞くな」
今、私達は帰国の専用機の中にいる。
最前列に後藤田さん、2番目の列に私と彼。
以降の席には、内藤さんほかボディーガードの皆さんと、スタイリストのお姉さんが乗っている。
あの後、彼に抱かれて部屋に戻ると、物足りないとばかりにまた、何度も互いを求めあった。
おかげで私は今、隣の彼に凭れかかり、ウトウトと居眠りをしている。
そのぼんやりした意識の中に、二人の惚けた会話が入ってきた。
「まあ…
相当お疲れのようですね。
貴彪様、いいですか?世の殆どのご婦人はね、精神も肉体も、あなた様のように強壮ではございません。
くれぐれも無理をさせませぬよう…」
「よく言うよ。
…自分がけしかけたくせに」
「はて、何のことやら」
………
何だか、相変わらずのくえない会話だ。
まあ、いいや。
彼らのおかげで私は、一時のハネムーン、最高のご褒美を貰ったんだ。
これからまた、うるさくって我儘な家族たちとの忙しい日常が戻ってくる。
まずはダメ出しをくらいながら、それぞれにお土産を配って…
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