絡まる鍵 MEMORIAL EVE

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「・・・じゃ、お前の願いを叶えてやるとするか。なんていったって、今日はお前の日だからな」 「そ、そんな言い方――んっ」 奏が顔を上げた拍子に、 唇を奪う。 はじめは奏からされたけど、 今度は・・・俺から。 「んん・・・っ、はぁ」 「・・・お前が言わなくてもするつもりだったけど」 「ひろ、ふみ、さ・・・ん」 「舌、出せるか?」 「え・・・」 ぎこちなく出された舌を俺ので絡めて、 そのまま唇を合わせる。 「んあ、ふ・・・っ、ん、は、ふ・・・」 薄く目をあけると、 必死になって俺の動きについてくる奏が見える。 真っ赤な顔で、必死に・・・ 「・・・っは、辛い?奏」 「少し、く、苦しいけど・・・平気です」 「そっか」 赤い頬を指で撫でると、 なぜか奏が吐息を漏らす。 これだけでも、感じているのだろうか。 それなら・・・ 「ひゃあっ!」 「ん、奏・・・うるひゃい」 「だ、だだ、だって・・・んあっ、耳、噛むなん・・・って」 「噛む、だけじゃないだろ?あ、ふっ」 「んんっ!な、舐めない・・・で、くださ・・・ああ」 噛むたび、舐めるたびに 奏の体がビクビクと反応する。 やばい、すごく・・・可愛い。 「あ、ひ、紘史さん!だめです」 「え?」 「身体、離して・・・っ」 いきなり焦りだした奏。 原因はわかっている。 自分の身体の変化が、俺にバレると思ったんだろう。 そんなの、とっくにお見通しなのに。 それをいうなら俺も、だし。
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