コンビニよ!栄光あれ!!

1/1
前へ
/12ページ
次へ

コンビニよ!栄光あれ!!

 新崎と杏は息も絶え絶え、フジテレビの湾岸スタジオへと走っていた。  汽笛が鳴り響く。水上バスが沖へと出ていく。  「コンビニの店員ってのもナカナカ刺激的ね?」 「あぁ、これじゃまるであぶない刑事だ」  亘理が銃を撃たないのにはワケがあった。  新崎が《封印》の呪文を唱えたからだ。  今だからゆーけど、新崎は魔界の住人だった。最初は地球を破壊するはずだったが、親代わりをしてくれた杏の両親に愛情をもらい、人間として生きていこうと決めた。 《封印》には弱点があった。それは、雨に極端に弱いことだ。  亘理が拳銃の狙いを新崎の背中につけた。  杏はパイロキネシスを放とうとしたが、何も起こらなかった。「え!?どうして!?」杏は知らなかった。パイロキネシスは1時間で効果が切れることに、復旧させるにはコンビニ食品を食べなければならない!  ポツリ、ポツリ…………地面に染みが広がる。 「クソッ!雨だ!」  バスンッ!銃声が響いて新崎の背中から血飛沫がビュッ!!と飛び散った。 「キャァァァッ!!」  杏の悲鳴が響き渡る。  ブゥゥゥンッ、白い丸っこい近未来的な車が近づいてきた。ドアのところには青く《LAWSON》とロゴが入っていた。  運転席のドアが開き阿部が颯爽と現れた! 「伏せろ!」  ショットガンのフランキ・スパスをガッシリ構えて、スライドをガシャリと引いた。  ズガァァァァンッ!!  亘理の頭がスイカみたいに弾けた。 「にっくき亘理を倒してくれたんだな?」   クラゲの浮遊する水槽を池畑は眺めていた。 「さぁ、秘伝の肉まんの在処を教えてくれ?」  江野は池畑ににじりよった。 「そんなものはない!人生はそんなに甘くないぞ?」 「貴様、騙したな!?」  杏がセブンイレブンのアメリカンドックを食いちぎって現れた! 「おまえたちみたいのがいるから日本が腐るんだ!」両手から炎の玉がボワッ!と飛び出した。 「パイロキネシス!」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄完 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加