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コンビニよ!栄光あれ!!
新崎と杏は息も絶え絶え、フジテレビの湾岸スタジオへと走っていた。
汽笛が鳴り響く。水上バスが沖へと出ていく。
「コンビニの店員ってのもナカナカ刺激的ね?」
「あぁ、これじゃまるであぶない刑事だ」
亘理が銃を撃たないのにはワケがあった。
新崎が《封印》の呪文を唱えたからだ。
今だからゆーけど、新崎は魔界の住人だった。最初は地球を破壊するはずだったが、親代わりをしてくれた杏の両親に愛情をもらい、人間として生きていこうと決めた。
《封印》には弱点があった。それは、雨に極端に弱いことだ。
亘理が拳銃の狙いを新崎の背中につけた。
杏はパイロキネシスを放とうとしたが、何も起こらなかった。「え!?どうして!?」杏は知らなかった。パイロキネシスは1時間で効果が切れることに、復旧させるにはコンビニ食品を食べなければならない!
ポツリ、ポツリ…………地面に染みが広がる。
「クソッ!雨だ!」
バスンッ!銃声が響いて新崎の背中から血飛沫がビュッ!!と飛び散った。
「キャァァァッ!!」
杏の悲鳴が響き渡る。
ブゥゥゥンッ、白い丸っこい近未来的な車が近づいてきた。ドアのところには青く《LAWSON》とロゴが入っていた。
運転席のドアが開き阿部が颯爽と現れた!
「伏せろ!」
ショットガンのフランキ・スパスをガッシリ構えて、スライドをガシャリと引いた。
ズガァァァァンッ!!
亘理の頭がスイカみたいに弾けた。
「にっくき亘理を倒してくれたんだな?」
クラゲの浮遊する水槽を池畑は眺めていた。
「さぁ、秘伝の肉まんの在処を教えてくれ?」
江野は池畑ににじりよった。
「そんなものはない!人生はそんなに甘くないぞ?」
「貴様、騙したな!?」
杏がセブンイレブンのアメリカンドックを食いちぎって現れた!
「おまえたちみたいのがいるから日本が腐るんだ!」両手から炎の玉がボワッ!と飛び出した。
「パイロキネシス!」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄完 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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